☑︎コレステロールの役割
①脳・脳神経の成分
②大切な細胞を守る「膜」の成分
③胆汁酸の材料
④ビタミンDの材料
⑤CoQ10の材料
⑥性ホルモンの材料
⑦コルチゾールの材料
⑧赤血球を作る材料になる。
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) December 1, 2018
皆さん、こんにちは。
管理栄養士の石川元洋(motohiro_food)です。
体に悪者扱いを受けている、コレステロールですが、上のような働きがあります。
体にないと困る、非常に重要な栄養素です。
そして、タイトルにあるように、食事でコレステロール値は大きく変わりません。
コレステロールが上がることを恐れて、卵や肉などを食べていない方…。
安心して食べて下さい。
コレステロールがなぜ悪者になったか、そしてなぜ食べて良いのか?
詳しく説明していきますね。
何故コレステロールが悪物になったのか?
コレステロール悪玉説。
ウサギに卵を大量にあげた所、血管がボロボロになり、ウサギは死んでしまった…。
だから「コレステロール値が高いのは危険だ」と言う話…。
ウサギは草食動物なのでコレステロールを処理する能力がありません。
こんな実験結果が未だにコレステロールを悪者にしてます。
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) March 5, 2018
これは、ロシアで行われた古い動物実験にあります。
ウサギにコレステロールが多い食品を与えた所、血管がボロボロになり、死んでしまった。
これだけ聞くと、コレステロールは体に良くない物になりそうですが…。
おかしいですよね⁇
そもそも、ウサギは草食動物です。
なので、ウサギの体はコレステロールを分解する事が出来ないんです。
こんなありえない動物実験が、一気に広がり、コレステロールが悪物になってしまったのです。
見直されたコレステロール
☑︎厚労省「食事摂取基準」
→食事と血中コレステロールの相関性を示す根拠が十分ではない為、「コレステロール摂取基準を撤廃」☑︎アメリカ農務省
→コレステロールは過剰摂取を懸念する栄養素ではないとして「摂取基準値を撤廃」☑︎動脈硬化学会
→食事でコレステロールは大きくかわらない— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) December 3, 2018
日本動脈硬化学会は、2015年に「コレステロール摂取量に関する声明」を発表しました。
我が国の「2015年日本人の食事摂取基準」では、健常者において食事中コレステロールの摂取量と血中コレステロール値の間の相関を示すエビデンスが十分ではないことから、コレステロール制限は推奨されておらず、日本動脈硬化学会も健常者の脂質摂取に関わるこの記載に賛同している。
引用:日本動脈硬化学会
難しく書かれていますが「食事でコレステロールはかわりません」と言うことです。
コレステロールは肝臓で70~80%は作られ、食事により多く取ると作るのを減らしてくれます。
5年ごとに厚生労働省から改訂される、「食事摂取基準」において、2010年版では、コレステロール摂取基準値を設けていましたが、2015年版では、科学的根拠が得られなかったとして基準を撤廃しています。
昔から悪いとされて来たコレステロールですが、今回の声明で「食事では変わらず」と発表されているにもかかわらず、今だに悪者になっていると思います。
一度根付いてしまった事を、いまさら食事では変わらないって大きく取り上げることも難しいです。
でも、これは皆さんが知っておいた方が良い事実だと思います。
ただ、気にせずに食べて良いのか?
コレステロールは食事で変わらないとされましたが、何も気にせずに食べていいかと言うと、そうではありません。
摂取基準値は撤廃されましたが、あくまでも「健常者」での話です。
みんなが、撤廃されたからたくさん食べていいか??というと、そうではありません。
そして、次に当てはまる方も摂取制限が必要になります。
家族性高コレステロール血症
遺伝的にコレステロールが利用しにくい体質の人。元々のコレステロール値が高い人です。
動脈硬化や、心臓病を起こしやすいので注意が必要になります。
生活習慣病がある人
糖尿病・高血圧・肥満などがある方です。
コレステロールは肝臓で合成されますが、その材料となるのは、糖質と脂質です。
糖質の多い(ご飯・麺類・パン・芋類)を多く取り、中性脂肪が高めの方や、
油が多い食品、揚げ物など油を大量に使った調理では、体に取り入れる脂質の量は増えてしまいます。
するとコレステロール値は上がりやすくなります。
食事で変わらないは、あくまでも健康な人を基準に言ってますので、そこには注意が必要です。
後は、コレステロールに限らず、人間には個人差があります。
食べるのを制限して、下がる人もいれば、下がりにくい人もいます。
ただ、食事や日頃の生活習慣、運動などは、すべての病気などを防ぐ事ができるので、生活習慣を見直して行くことが必要です。
まとめ
大きく言うと、コレステロールは食事では変わらない。
ただ、食べすぎは良くないです。
コレステロールは体にとても重要な栄養素です。
悪者扱いは良くありません。
しっかりと食事に取り入れながら、運動などの良い生活習慣を身につけましょう。
体を健康にするのも、不健康にするのも自分自身の責任です。
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