☑︎コレステロールの役割
①脳・脳神経の成分
②大切な細胞を守る「膜」の成分
③胆汁酸の材料
④ビタミンDの材料
⑤CoQ10の材料
⑥性ホルモンの材料
⑦コルチゾールの材料
⑧赤血球を作る材料になる。
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) December 1, 2018
皆さん、こんにちは。
管理栄養士の石川元洋(motohiro_food)です。
皆さんは、コレステロールって聞いてどう思いますか⁇
体に悪いもので低い方が良いと思っていませんか?
では、その情報はどこからですか??
テレビや、雑誌などのメディアからではないですか??
体に悪者扱いのコレステロールですが、体の中で上のツイートのような役割をしていて、コレステロールが高い人より、低い人のほうが、様々な問題がでてきます。
こちらを読めば、コレステロールに対する意識が変わると思います。
あなたの体に必要な栄養素です。
体の中でどのような役割をしているか5つのポイントに分けて見て行きましょう。
詳しく説明していきますね。
1.コレステロールは体内で作られている
コレステロールは、食事から20%程で、残りの80%程は、肝臓で作られます
そして、肝臓では作る量も調整してくれます
肝臓で作られたコレステロールは、体全体へと運ばれて行きます
体に必要だから、体が作ります
体に悪いものを、体は作ると思いますか⁇
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) December 1, 2018
コレステロールは、体の至る所で必要なので肝臓で作られ、必要な所へと運ばれて行きます。
体に必要じゃない要らないものを、体は作るはずがないですよね⁇
人間が生きていく上でコレステロールはとても重要な栄養素なんですよ。
2.脳や脳神経の材料になる
脳や脳神経は、コレステロールに包み込まれ、守られています。
筋肉や骨など人間のからだは、たんぱく質で構成されていますが、脳は唯一コレステロールなどの脂質が主体でできています。
成人の体内コレステロール量である100-150gのうち約1/4が脳に集中し、約1/3が脳を含めた神経系に集中している。
Wikipediaより引用
コレステロールが低いと脳や脳神経の機能が低下してしまいます。
うつ病・認知症・パーキンソン病などにも、コレステロールが関わるとされ、近年では研究が進められています。
3.細胞膜の材料になる
人間の体は、約60兆個の細胞からできています。
そして日々、新しい細胞が壊れては作られています。
その細胞の膜を作る成分としても、コレステロールは重要な存在です。
コレステロールが多いとされている卵を思い浮かべてみて下さい。
卵黄を薄い膜が包んでくれています。
その膜を破ると、中の黄身が流れ出てしまいます。
この薄い膜が、細胞膜と同じ働きです。
コレステロールが、十分にないと新しい細胞を正しく作ることが出来なくなったり、細胞が壊れやすくなったりします。
丈夫な細胞が作れずに、その細胞がガン化しやすくなったり、赤血球が壊れやすくなったりと、体に様々な影響を与えます。
赤血球は、血管の外には出れないので、血管中のLDLコレステロールを材料に作られます。
日本脂質学会は、コレステロール値が低いと、がんになりやすいと主張しています。
また、コレステロール値が高い人の方が、長生きするなどの研究結果もあります。
4.胆汁酸の材料になる
体は、大切な物は捨てないでリサイクルします
その1つに胆汁酸がある
胆汁酸は、胆汁の中に含まれ、
肝臓で作られ、胆のうで待機して、
油物などがやって来たら消化・吸収しやすい形に変えるべく、胆のうから飛び出す
仕事を終えれば、腸から再び肝臓へと戻ります
これが「腸肝循環」です
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) November 29, 2018
胆汁は、脂肪の消化吸収に重要な役割をしています。
胆汁の中に、胆汁酸が含まれます。
その胆汁酸の材料となっているのも、コレステロールです。
体で1日に作られる、コレステロールの半分が胆汁酸の新たな生成に使われています。
胆汁の分泌が十分ではないと、油ものや、肉類で胃もたれをおこしたり、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)が吸収できなかったりします。
使う量は多く、作られる量は少ない為、「腸肝循環」をすることにより、胆汁酸をうまく利用しています。
大事なので、捨てないで再利用するんですね。
5.ホルモンの材料になる
性ホルモン
男性ホルモンのテストステロンと、
女性ホルモンのエストロゲンもコレステロールから作られています。
共に、男性らしさ女性らしさに必要なホルモンです。
女性の場合、コレステロール値が低いとエストロゲンを作ることが出来なくなり、不妊症の原因になる事もあります。
また、女性は閉経後にエストロゲンの分泌量が減りますので、それに伴いコレステロール値が上昇しますが、エストロゲンの合成が減っていますので、当然のことです。
コルチゾール
別名、抗ストレスホルモンとも呼ばれます。
こちらも、コレステロールを材料に作られます。
人がストレスを感じた時に副腎から放出されます。
ストレスから体を守ってくれる強い味方であり、大切なホルモンです。
分泌量が多いと体に様々な影響を与えますが、悪いのはコルチゾールではなく、ストレスなので、やはりストレス解消は重要ですね。
ビタミンDの材料になる
(※こちらは追加しました)
ビタミンDは、骨や歯にカルシウムをひっつける接着剤のような役割をします。
ビタミンDをとる方法は、2つあります。
1・食事からとる方法。
2・紫外線から作り出す方法。
2の紫外線から作り出す方法の、材料になるのがコレステロールです。
紫外線を浴びすぎるのは、体に悪影響ですが、ある程度、日光にあたることは大事なんですね。
特に、冬場で日照時間が短くなると、免疫にも関与しているビタミンDが十分に合成できず、風邪をひきやすい原因にもなります。
僕が住んでいる沖縄と、北海道では日照時間に大きな差があり、合成されるビタミンDの量にも違いがでてきますね。
食事からは、魚介類・きのこ類に多く含まれるので、うまく取り入れていきたいですね。
食事とある程度の日光浴が大事です。
また、「ビタミンDが低いとがんリスクが高まる」という記事が出ていました。
血中ビタミンD、がんリスク低下か=食事、日光浴で予防期待―国立がんセンター
CoQ10の材料になる
(※こちらも追加しました)
人が生きていくために、エネルギーが必要です。
エネルギーは、細胞のミトコンドリアというところで作りだしています。
そこで手助けをするのが、CoQ10です。
ですので、CoQ10が足りていないと、疲れやすくなったりします。
また、CoQ10には抗酸化作用もあります。
体内で増えすぎた活性酸素を退治してくれます。
そして、知っていたほうが良いことがあります。
それは、コレステロールが高いと病院から処方される薬のスタチンです。
スタチンは、コレステロールを作る酵素の働きを止めて、コレステロールが上がらないようにします。
ですので、コレステロールを原料にしているCoQ10も低下してしまいます。
スタチンには、さまざまな副作用が確認されています。
スタチンを服用して、低コレステロールになる方が、体には悪い影響がでてしまいますので、お医者さんに言われてるからと、ずっと服用し続けるのはよくないと思います。
個体差・性別・年齢・生活環境が違うので、そこは調べないとわかりませんが、総コレステロールは200~230ぐらいあっていいと思います。
人間ドッグの基準範囲は140~199です。
コレステロールの基準値が変わりました。
総コレステロール=130〜199 → 151〜254
女性は年齢別にも基準値が設定されました。
30〜44歳:145〜238
45〜64歳:163〜273
65〜80歳:175〜280
閉経を迎えた女性では、エストロゲンの分泌が減りますので、その材料となっているコレステロール値はあがります。
そしたら、200を超える人は多いですよ。
まとめ
いかがですか?
読む前と、今ではコレステロールに対する意識が変わりましたか?
コレステロールって意外にやるじゃん!って思ってもらえれば嬉しいです。
皆さんが思っているよりコレステロールは悪いものでは無く、むしろ体にとても必要なんです。
コレステロールが材料となって、体に必要な機能がそなわるわけなんです。
これだけ体で重要なことをしているのに、下げることばかりに注目が集まっているのは、「悪玉コレステロールが高いあなたは危険」などと言ってる、メディアの力でしょうね。
恐ろしい…。
皆さんも、コレステロールの見方を変え、正しい知識を身につけていきましょう。
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