☑︎ビタミンの役割
①三大栄養素が体でうまく使われる為
②健康な体への調整役
③抗酸化作用による病気の抑制
大昔に流行した、脚気・壊血病・ペラグラの原因がビタミン不足だった
必要量は三大栄養素と比べるとわずかだけど、
体に与える影響を知れば知るほど、ビタミン様には頭が上がりません
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) January 5, 2019
皆さんこんばんは。
管理栄養士の石川元洋(motohiro_food)です。
説明する必要もない位に有名なビタミン。
昔の人達は、さまざまな病気の原因は、食べている物に関わりがあると推測し、病気を改善をしてきました。
その中にも「ビタミン」の発見によって、いくつかの病気で亡くなる人を防げるようにもなりました。
今日は、最初に発見されたビタミンである、ビタミンAについてお話しさせていただきます。
詳しく説明していきますね。
ビタミンA=緑黄色野菜??
人参・南瓜・ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれるβカロテンは体内に入り、
ビタミンA(レチノール)へと変化する
足りてれば、体内でβカロテンのまま残る
油で吸収率が上ります
野菜なので体にいいですが、ビタミンAの効果を求めると、レバー・うなぎ・卵・バターなどの動物性食品にはかないません
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) January 24, 2019
緑黄色野菜は、ビタミンAが豊富でしょうか??
細かい話ですが、ビタミンAに変身する前の、βカロテンと言う物が豊富です。
これを、プロビタミンAといいます。
βーカロテンが体内に入ることによって、レチノールへと変化します。
変身する必要がなければ、体内でβカロテンのまま残るので、過剰症の心配もありません。
ですが、ビタミンAの効果をより求めるなら、上のような動物性食品の方が優れています。
ビタミンAは形を変える
フリーザは形態を変える
ビタミンAも一緒
レチノール⇄レチナール→レチノイン酸
第1形態、第2形態へは変幻自在
最終形態に行くと最強だけど戻れない
そこは体が調整してくれる
レチナールは、目の視覚作用に
レチノイン酸は、細胞系に作用する
ビタミンAと言っても、その中身で作用は異なる
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) January 24, 2019
体内に入ったβカロテンや、レバーなどから食べたレチノールは、レチナールへと変わります。
このレチナールが、たんぱく質と合体して、目の網膜に存在し、光を感じとる物質の「ロドプシン」を作りだします。
暗いところで目が見えづらい「夜盲症」がありますが、これはビタミンA欠乏で起こるものです。
また、細菌・ウイルスから体を守ってくれる粘膜の1つの「IgA抗体」も、グルタミン+レチナールです。
そして、最終形態のレチノイン酸は1番作用が強いです。
レチノールと比べると、50~100倍ほど薬理作用があるとのこと。
このレチノイン酸のすごいところは、直接「核」に作用すること。
普通、栄養素が細胞の中に入るには、それぞれ決まった専用の入り口(受容体)があります。
しかし、レチノイン酸はフリーパスで細胞へと入れるんです。
細胞へ入ったレチノイン酸は、核内で遺伝子の調整をしてくれます。
①細胞を増やしたり、
②あなたはこの細胞になりなさいと決めたり、
③よろしくない細胞を、まともで正常な細胞へと誘導してくれたりします。
最近では、ビタミンA(レチノイン酸)は「ガン」を防ぐのに有効な栄養素であることがわかっています。
産まれたばかりの、小さなガン細胞をまともな細胞にもどそうと働いてくれます。
すごくないですか??
最近は、ほとんどの人が「ガンで亡くなる」って言って良いほど、ガンになる人は多いです。
1つの栄養素が、ガンに立ち向かってくれるなんて、ホント力強い栄養素ですよね。
ビタミンAの過剰症の問題
ビタミンAの過剰症=奇形児が産まれる
栄養を学んだ時から、機械的に覚えてた
ってか、普段の食事で過剰症になる⁉︎
むしろ、不足気味
母親の初乳にも含まれ、免疫の弱い赤ん坊の粘膜を保護し、細菌やウイルスから守ってくれる
未だに、産婦人科医でも、妊娠中は控えるように言う人もいるらしい
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) January 28, 2019
なぜビタミンAが過剰だと奇形児が生まれるんでしょうか??
昔、ネズミを使った動物実験で、合成のレチノイン酸を上限を超える量を投与したところ、奇形児がうまれ、「ビタミンAは危険」っとなったようです。
ここでまずいのが、2つあって、
1つ目は、合成だったこと。
2つ目は、最終形態の後戻りできないレチノイン酸を投与したこと。
先ほど書いた通り、レチノイン酸はダイレクトに「核」に迎い、「細胞の増殖」や「何の細胞になるのか決める」などの仕事をします。
そんなレチノイン酸を大量に投与すれば、細胞分裂に異常がでる確率はたかくなりますよね。
個人的には、一般的な普通の食事をしていれば、過剰症の心配はないと考えています。
今まで、過剰症になった人に会ったこともありませんし、むしろ不足している人のほうが圧倒的に多いと思います。
過剰症で騒がれていますが、ビタミンAの不足でも、奇形性の報告があります。
卵は毎日たべますが、レバーなんて、たまに家や居酒屋に行ったときに食べるくらいだし、うなぎなんてここ最近食べた覚えもないです。
緑黄色野菜だって、必要な分だけ、βカロテンからレチノールへと変えられますし、レチナールからレチノイン酸への変換は体内で厳密に調整されています。
江戸時代では、玄米から白米が増えたことで脚気が増えたことから、脚気の原因がビタミンB1不足であることを発見し、
大航海時代に、新鮮な野菜や果物をふねに積むことができず、ビタミンCの不足が壊血病の原因であることを発見しています。
もしも、食事から奇形児の産まれるリスクが高いとすれば、妊婦さんには「絶対レバーを食べるなよ!!」とか、「うなぎは奇形児が産まれてくるから食べるなよ!!」ってなっていると思いません??
もっと、世間的に広まっていると思います。
赤ちゃんの初乳にも含まれる大切な栄養素ですし、そもそもが、毎日たくさん食べてる食材ではないとおもいます。
なので、そんなにデリケートになる必要はないと僕は考えています。
がしかし、日本人の食事摂取基準2015では、ビタミンAの上限量は5000IUとされています。
焼き鳥のレバー1本で、1万6000IU。
うな重だと、1前3000IUのビタミンAを含みます。
レバー1本で簡単に超えてしまいます。
個人的には、低いとおもいますが定められている所でもありますので、一応のせておきます( ..)φ
食事以外で注意したいこと
奇形児で、注意が必要なのは「合成のビタミンA」
チョコラAなどの医薬品
これは、体に入ると何にも変化しないで強い力でダイレクトに核に作用する
妊娠を希望する方、妊婦さんは
食事(天然)のビタミンAを食べて
レバー・うなぎ・卵などの動物性食品
体内でビタミンAに変わる緑黄色野菜も忘れずに
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) January 28, 2019
食材では、あまりデリケートになる必要はないといいましたが、気を付けないといけない所もあります。
チョコラAなどの医薬品で合成のビタミンAです。
天然ビタミンAはレチノール→レチナール→レチノイン酸と形を変えますが、合成の場合は形を変えず、ダイレクトに核に向かいます。
また、ニキビの治療薬として妊娠初期に合成のレチノイン酸が使用された例で、二分脊椎・口唇裂・四肢の形成不全などの奇形が生じる報告があります。
ニキビ治療薬の、イソトレチノインは重大な健康被害のおそれのため医師の指示がない限り個人輸入も禁じられています。
女性はイソトレチノイン内服治療中と治療前後1ヶ月間は妊娠してはならないとされている。禁欲もしくは避妊が必須である。
イソトレチノインのWikipediaより引用
食事以外の医薬品などには注意が必要になります。
まとめ
ビタミンAは体にとても大切な栄養素です。
①粘膜の材料になり、ウイルスの侵入を防ぎ、感染から予防してくれたり、
②皮膚・爪・髪の毛の細胞を活性化させ、美しいお肌をkeepしたり、
③抗酸化作用で、活性酸素から細胞を守ってくれたり、
④網膜で光を感じるロドプシンの材料になったり、
⑤免疫を強くし、がんを抑制してくれたりします。
もう一回いいますが、過剰症の心配より、不足している心配のほうが大きいと思います。
また、普段からアルコールの摂取が多い方も、ビタミンAを消費させてしまいます。(自分のこと…。)
動物や魚類の肝臓(レバー)・卵・人参やカボチャなどの緑黄色野菜。
これらには、たんぱく質(動物性の食品)・ビタミン・レバーには女性に不足気味の鉄分もふくまれます。
毎日食べない食材だからこそ、不足の可能性があり、食べるのを意識したほうがいい食材ですよね。
上の5つのような、体に素晴らしいことをしてくれるのがビタミンAですので、家や外食などで、積極的にみなさんに食べてほしいと僕は思っています。
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