皆さん、こんばんは。
管理栄養士の石川元洋(motohiro_food)です。
多くの女性が悩まされている貧血。
慣れっこになって、貧血に気づいていない女性も多いと思います。
貧血といえば「鉄不足」ですが、鉄だけ補えばいいかと言うとそうではありません。
簡単に説明させてもらいますね。
貧血=鉄なのか??
貧血=鉄
当たってるけど、鉄だけじゃダメ
たくさんの栄養素のサポートを受け、
ようやく赤血球になる
赤血球になった後も、
また違う栄養素のお世話になりながら、
自分の仕事をして、役目を終える
サプリで鉄だけ補っても、
他の栄養素が足りなければ、貧血の改善にはならない。
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) October 5, 2019
貧血の予防・対策でヘム鉄などのサプリ・または鉄剤で貧血は改善するのか??
答えはNO。
貧血には鉄って、体はそんな単純ではありません。
※画像小さくてすみません…。
すぐに赤血球はできない。
子供が大人になるのと一緒。
少しずつ成長していき、一人前になります。
part1
まずは、骨髄の幹細胞から赤血球の種ができる。
受精卵みたいなイメージ
part2
受精卵から、赤血球の赤ちゃんが産まれる。
ここでビタミンAが必要。
細胞のスタートはすべて同じ。
そこから、皮膚の細胞は皮膚になり、神経の細胞は神経になり、血球の細胞は血球になる。
あなたは、「この細胞になりなさい」と決める作業が分化
part3
step1→赤芽球のDNA合成の段階でつまづく。
step2→細胞分裂・核の成熟がうまく行われない。
step3→異常に大きくなった赤芽球が完成。
step4→これは、赤血球になることが出来ず壊れる。
goal→そのため血液中の赤血球の数が減少し貧血となる。
分裂がうまくいかず、大きく出来損ないの赤芽球ができてしまう…。
これが、ビタミンB12・葉酸不足でおこる巨赤芽球性貧血
part4
赤芽球から、赤血球の一歩手前まできた。
ここでようやく、ヘモグロビンの合成。
鉄の出番がやっときた。
ヘモグロビンは、ヘム(鉄)とグロビン(たんぱく質)がくっついたもの。
そしてビタミンB6やEの力も必要になる。
そして、核を捨てて(脱核)して、赤血球として酸素を運ぶ仕事が出来るようになる。
ここまでは、骨髄内でおこなわれる。
ここでの鉄不足が、一般的な鉄欠乏性貧血
part5
赤血球になっても、まだまだ他の栄養素のサポートが必要。
まず、体の維持。
これには、血管中のLDLコレステロールを使う。
そして、活性酸素などに邪魔をされ、酸化されないようビタミンEがあれば酸化にも強くなる。
そして、約120日の寿命の間に血液中を動き回り,脾臓の細胞で補食されて寿命を終えます。
まとめ
一般的には、貧血は鉄不足というイメージです。
半分正解で、半分は間違いです。
鉄以外にも、たくさんの栄養素のサポートを受け、ようやく一人前の赤血球ができて、体のために働いてくれます。
鉄のサプリも大事だけど、お肉などの動物性食品はもっと大事。
だって、赤血球ができるまでに必要な栄養素が含まれているから。
やっぱ体はうまく作られています。
貧血には、鉄だけとか、そんな単純ではないってお話でした。
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