皆さん、こんばんは。
管理栄養士の石川元洋(motohiro_food)です。
女性の皆さんが、特に不足している栄養素があります。
それは「鉄」です。
改めて思ったことは、女性が生きているうちは、絶対に鉄が必要であり、そして足りていないということです。
そして、「鉄が足りていないこと」が慢性化して、それに慣れてしまった女性も多いのではないかと思います。
鉄の不足は、疲れやすい…、体がダルイ…、頭痛がひどい…、など、体にさまざまの障害がでてきます。
詳しく説明していきますね。
疲れやすいのは鉄が原因??
人は”酸素”を使いエネルギーを作る
その酸素を運ぶのは、”ヘモグロビン”
ヘモグロビン合成には「鉄」が必要
体は鉄が不足しないように、
鉄を作り、貯蔵し、供給する
人が生きる為には、鉄が絶対的に必要
エネルギーを作る、ミトコンドリアに酸素が届かなければ、疲れやすい体が出来る原因になる
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) April 16, 2019
「ミトコンドリア」は、エネルギーを作り出す器官で、赤血球など一部の細胞を除き、ほぼすべての細胞に存在します。
鉄は全ての生物に必須な元素で、特にミトコンドリアの働きには不可欠であり、多くの鉄がミトコンドリアへと運ばれます。
ミトコンドリアは、エネルギーの元となるATPを作るところです。
ATPが作られなければ、元気も出ない、疲れやすいのは当然のことです。
あなたの、体調不良・慢性疲労は鉄不足の可能性はありませんか⁇
女性は、ずーっと鉄不足
①産まれて半年後には鉄の貯金を使い切る
②成長期になり、鉄の必要量が増える
③生理が始まり、更に鉄不足に
④間違った・無理なダイエットを始め体が悲鳴をあげ、更なる鉄不足に
⑤妊娠に伴い、母体・子供の分の鉄が必要になる
⑥授乳期で、更なる鉄不足に…
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) May 25, 2019
女性は鉄不足なので、「鉄を多く含む食事をしましょう」ってずーっと言ってました。
じゃあ、なんで不足するか考えた結果が、上のツイートです。
もう、鉄が不足するライフスタイルになっているんですよね…。
上のようなことがあるから、鉄を積極的にとらないと、体調が悪くなったり、慢性疲労の原因にもなります。
女性の皆さんは、常に鉄が不足しているって思ってもらっていいです。
画像引用:日本人の食事摂取基準2015より
これは、男女の鉄の食事摂取基準です。
妊婦や授乳期を除いては、女性の10~14歳が、鉄の推奨量が最も高いです。
この時期は、成長期でもあり、月経が始まる時期でもあります。
こんな時に、偏った食事や、食事を抜いたらどうなると思いますか??
まだ子供なので、ぜひ親が考えて欲しいと思います。
あとは、お肉などのを食べない無理なダイエットもやめてくださいね。
ダイエットするなら、お肉などの動物性食品はしっかり食べながら行ってくださいね!(^^)!
女性の皆様へお願い
“無理なダイエット”はやめて下さい
特に生理のある女性では、体は悲鳴をあげます
ダイエットは、”短期目標”ではなく、”長期目標”
今と変わらない生活を前提に、200kcalちょいのお菓子を毎日食べてれば、
“それ”を辞めて1ヶ月に1k落ちる位の話です
そんな簡単には痩せません。
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) April 17, 2019
吸収率がいい鉄は、ヘム鉄です。
①吸収されやすい鉄(ヘム鉄)
☑︎牛肉・赤身肉・レバー・まぐろ・かつおなどに含まれる
ヘム鉄は、たんぱく質とくっついており、吸収されやすい形である
さらに腸からは、ヘム鉄専用の経路があり、邪魔もされないし、VIP待遇
上の食材は、鉄以外にも、たんぱく質・ビタミンB群などの栄養素を含む
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) April 19, 2019
よく言われていますが、鉄には2種類あります。
ヘム鉄と非ヘム鉄と呼ばれる鉄です。
非ヘム鉄に比べ、動物性食品に多く含まれるヘム鉄のほうが吸収率がいいです。
では、なぜ吸収率に違いがあるのでしょうか??
それは、それぞれが吸収される経路が違うからです。
1つ目は、ヘム鉄だけを吸収するHCP1(ヘムキャリアプロテイン)。
2つ目は、非ヘム鉄(Fe3+)をヘム鉄(Fe2+)に変えたものと、亜鉛や銅などのミネラルを、細胞内へ取り込むDMT1があります。
HCP1は、ヘム鉄専用。
一方、DMT1は、非ヘム鉄からヘム鉄に変えたもの+他のミネラルも吸収されるところなので、吸収されるために競合するので、吸収率に「差」がでてくるわけなんですね。
また、非ヘム鉄からヘム鉄に変えるには、上に書いてるDcytbという酵素も必要になります。
さらに、胃酸も必要だったり、ヘム鉄から非ヘム鉄に戻らないようにビタミンCが必要だったり、一緒に食べる食事に影響されたりと、不安定でもあるのが、非ヘム鉄の特徴です。
心の調整にも「鉄は必要」
①ドーパミン
(意欲・学習に関わる)②ノルアドレナリン
(戦い⁇or逃げる⁇などの判断)③セロトニン
(生体リズム・”調整役”)④メラトニン
(寝る・起きるなど睡眠に関わる)これらは、神経伝達物質と呼ばれ、
“脳・心・感情”の作用に大きく関わる
これらを作る過程でも「鉄」が絶対必要
— 石川元洋(管理栄養士) (@motohiro_Food) April 21, 2019
私たちの心や感情は、「神経伝達物質」の影響をモロに受けます。
気分が落ち込んだり、感情的になったり、誰にでもあることです。
でもこの感情は、食事にも左右されます。
ってか、栄養素が作っているって言ってもいい位です。
下の図が、神経伝達物質が作られる過程です。
アミノ酸を材料として、セロトニン・メラトニン・ドーパミン・ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が作られます。
この過程で、鉄が必要になります。(小さいですが、赤い丸のところです)
なので、鉄がないとこれらの物質が作られません。
・睡眠の質が落ちたり…
・幸福感が感じられなくなったり…
・リラックスできなくなったり…
・集中力がなくなったり…
・やる気がでなかったり…
と、体にさまざまな影響がでます。
あなたは、こんな症状はありませんか??
また、「うつ」の主原因は「セロトニン不足」と言われてます。
心のバランスの調整役のセロトニン分泌が少なくて、不安定になります。
病気にも関わってくる大事なものです。
そこの過程で「鉄」が必要なら、ドンだけ鉄が大事かが理解できると思います。
また、神経伝達物質を作るには、鉄以外にもビタミンB群などが必要です。
お肉などの動物性たんぱく質には、鉄もビタミンB群も豊富です。
やっぱり、すべての基本は、たんぱく質を中心とした「食事」だと思います。
まとめ
簡単に説明させてもらいましたが、なんとなくわかってもらえましたか⁇
特に女性が不足しやすい栄養素。
だからこそ、補充したあげれば体調が良くなる人は多いです。
慢性疲労の原因が、鉄不足と思う人はあまりいないと思います。
鉄は大事です。
是非とも、「鉄」を意識した食事を試してみて下さい。
特にヘム鉄を多く含む、動物性食品がオススメですよ^ ^
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