尿酸がサビ止めに!?嫌われ者の尿酸が低けりゃいいってもんじゃない理由とは??

皆さん、こんばんは。

管理栄養士の石川元洋(motohiro_Food)です。

みなさんは、尿酸値って気になりますか⁇

特に男性、そしてビール好きにはNGワードかもしれませんね…。

尿酸値が高ければ、痛風の原因になるので低い方がいいと思ている方も多いと思います。

がしかし、低すぎるのもまた問題。

結論から言うと、尿酸は体内で唯一、抗酸化作用がある物質なんです。

今日は、尿酸値は「ただ低ければいい」って問題じゃない…。

っていう、お話です。

詳しく説明していきますね。

まず、尿酸とは何か??

プリン体の最終産物が尿酸です。

尿酸値が高い人は、プリン体の多い食事を避けますが、それは間違いです。

プリン体は、80%が体内で作られます。

食事からは、20%ほどしかありません。

プリン体が多い食事をすると、痛風になると思われがちですが、体内でプリン体が過剰に作られたり、排泄がうまくいかないと痛風になります。

プリン体は、細胞の中の「核酸」に含まれます。

いわゆる、DNA・RNAです。

細胞が壊れると、核酸も壊れてプリン体が出てきて、プリン体の最終産物が「尿酸」です。

なので、尿酸値が高いと細胞が壊れている可能性がありますし、細胞は毎日作り変えられていますが、壊れるのが多すぎている可能性もあります。

尿酸値が高くなる原因は!?

まず、原因の1つに活性酸素があります。

活性酸素は、少量では体の味方。

大量になると、体をサビ付かせる迷惑ヤローと思っていてください。

喫煙・飲酒・紫外線・排気ガス・ストレス・激しい運動などで活性酸素は増えます。

 

例の1つに紫外線をあげてみましょう。

紫外線は肌に攻撃をかけ、肌細胞を壊した上に、発生した活性酸素がさらに肌細胞を壊します。

活性酸素は、手当たり次第に細胞をどんどん壊します。

 

先ほども書きましたが、細胞が壊れると中にある「核酸」も壊れます。

核酸が壊れれば、プリン体が増え、最終的に尿酸になります。

 

激しい運動もそうです。

激しい運動で、筋細胞が壊れると上と同じことになります。

だから食事で取るより、日々体内で作られる尿酸の方が圧倒的に多いということになります。

ビールはプリン体が多いのか??

画像引用:栄養データはこう読む!

皆さんはプリン体と言えばビールを思い浮かべませんか??

しかし、ビールのプリン体は平均6です。

レバーは272で、ビールのおよそ45倍です。

レバーは肝臓で細胞の数が多い為、その分含まれるプリン体も多くなります。

では、何故プリン体がビールに多いと思っているんでしょうか??

 

おそらく、テレビ・CMの影響が大きいと思います。

「プリン体カット」「プリン体OFF」

このようなフレーズがプリン体を悪いものと認識させ、「ビールはプリン体が多いもの」と洗脳されているんです。

でも実際は、肉類・魚介類の方が遥かに多いってことです。

注意

だからって、肉・魚介類を抜かさないで下さい。

食事からは20%ほどです。

体内で作られるのがほとんどです。

肉・魚介類は体に1番大切な「たんぱく質」が多いため、しっかりと食べて下さいね。

アルコールで尿酸値は上がる

痛風の原因は、ビールではなく「アルコール」です。

アルコールが分解される過程で、体内での尿酸合成が促進と、尿への尿酸排泄が阻害されます。

ビールだけが尿酸値を上げる訳ではありません。

アルコールが尿酸を作ります。

そして、尿酸の排泄を邪魔します。

尿酸が体で作られやすい人、尿酸の排泄が苦手な人には、アルコールは控えめにしなければなりません。

尿酸を下げるにはビタミンC

人は大昔、体内でビタミンCを作ることができましたが、今は出来ません。

人は尿酸を体内で作ることが出来たので、ビタミンCを合成する能力を捨てました。

人以外の動物は、体内でビタミンCを作ることが出来ます。

その代わり、動物の尿酸値はかなり低いです。

人と動物は逆なんですね。

尿酸とビタミンCは抗酸化作用があるので、ビタミンCを取れば尿酸値は下がります。

男性のビタミンC摂取と痛風のリスク:前向き研究。

結果:

20年間のフォローアップの間に、我々は1317年に確認された痛風のインシデント事例を文書化しました。 ビタミンC摂取量が250 mg / d未満の男性と比較して、総ビタミンC摂取量が500〜999 mg / dの場合、痛風の多変量相対リスク(RR)は0.83(95%信頼区間[CI]、0.71-0.97)でした。 、1000〜1499 mg / dの場合は0.66(0.52-0.86)、1500 mg / d以上の場合は0.55(0.38-0.80)(傾向についてはP <.001)。 1日の総ビタミンC摂取量が500 mg増加するごとの多変量RRは0.83(95%CI、0.77-0.90)でした。 ビタミンCサプリメントを使用しなかった男性と比較して、痛風の多変量RRは、ビタミンCサプリメントの1000から1499mg / dの摂取で0.66(95%CI、0.49-0.88)、1500mg / dで0.55(0.36-0.86)でしたd以上(トレンドの場合はP <.001)。

結論:

ビタミンCの摂取量が多いほど、痛風のリスクが低くなります。 補足のビタミンCの摂取は痛風の予防に有益かもしれません。

本文中より一部抜粋

 

血清尿酸に対する経口ビタミンC補給の効果:無作為化対照試験のメタ分析

目的

ランダム化比較試験(RCT)の結果をプールすることにより、血清尿酸(SUA)に対するビタミンC補給の効果を評価します。

方法

体系的な検索を通じて特定された合計2,082の出版物は、以下の選択基準の対象となりました。(1)被験者を対象としたRCT。 (2)報告された試験終了時のSUAの平均と分散。 (3)経口ビタミンC補給と同時対照群による研究デザイン。 (4)少なくとも1週間の試用期間。 小児または透析患者を登録した試験は除外されました。 2人の研究者が独立して試験と参加者の特徴を抽出しました。 SUA効果は、変量効果モデルによってプールされ、逆分散によって重み付けされました。

結果

13のRCTがMEDLINE、EMBASE、およびCENTRALデータベースで特定されました。 参加者の総数は556人、ビタミンCの投与量の中央値は500 mg /日、試験規模は8〜184人、試験期間の中央値は30日でした。 治療前のSUA値は2.9〜7.0 mg / dLの範囲でした(SI:172.5 – 416.4μmol/ L)。 これらの試験の複合効果は、-0.35 mg / dLのSUAの有意な減少でした(95%CI:-0.66、-0.03; P = 0.032; SI:-20.8μmol/ L)。 試験の不均一性は有意でした( 2 = 77%; P <0.01)。 試験特性に基づくサブグループ分析は、プラセボ対照試験で尿酸の大幅な減少を示しました。

結論

全体として、ビタミンCの補給は、血清尿酸(SUA)を大幅に低下させました。 ビタミンC補給が高尿酸血症を減らすか、痛風の再発と再発を防ぐことができるかどうかを判断するには、今後の試験が必要です。

本文中より一部抜粋

 

ビタミンCは痛風患者の尿酸レベルを低下させません、研究は見つけます

痛風のリスクを緩和することの利点を強調した以前の研究にもかかわらず、新たな研究は、アスコルビン酸としても知られるビタミンCは、痛風が確定した患者の尿酸(尿酸塩)レベルを臨床的に有意な程度に低下させないことを明らかにしています。新しい研究の結果によると、単独またはアロプリノールと組み合わせたビタミンCの補給は、痛風患者の尿酸レベルを低下させる効果が弱いようです。

本文中より一部抜粋

 

こちらの研究によると、痛風が確定している患者さんには、ビタミンCの補給は、尿酸レベルを低下させる効果が弱いとされています。

なので、尿酸値が7以下の痛風でない方が、対策としてビタミンCを取ることが有効的ということですね。

下がるのは、活性酸素や酸化ストレスに、尿酸の代わりにビタミンCが戦ってくれるので、体は尿酸を作らなくていいからだと解釈しています。

上の研究では、ビタミンCが、500mg・1000mg・1500mgとしていますが、個人的には、1日に1000~2000mgほどは必要かと。

ビタミンCの、優先順位として、副腎・白血球・脳・コラーゲンなど、いろいろな所で使われますので、1000~2000mgは常に取りたい量ではあります。

 

まとめると、尿酸値を下げるには…。

・ビタミンCの補給

・喫煙・飲酒・ストレス・紫外線・排気ガス・激しい運動など、活性酸素を増やさないような工夫

・それと同時に、乱れた・偏った食事の見直し

甘い物は控える

・肥満解消 

脂肪肝や肥満があると尿酸値は高くなります。

上の5項目を意識するだけで尿酸値は下がる可能性があります。

 

尿酸は抗酸化作用がある優秀な物です。

理想は4〜5mg/dLは欲しい所です。

3以下の人は抗酸化力が弱い可能性があります。

何でも「低けりゃ良い」ってわけではないんですね。

尿酸値が気になる方は、生野菜・生果物などのビタミンCを積極的に摂取してみて下さいね。

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ABOUTこの記事をかいた人

u-Fit代表。 食事と運動であなたにFit!! 食事と運動で幸せになる人を増やしたい。 沖縄出身・沖縄在住の38歳。 現在は男子4人(9歳・8歳・7歳・3歳)育児に日々奮闘中。